40年ほどまえに、平和な時代のアフガニスタン、カブールで入手した、銀製の小さなスプーン(ペア)で、柄の部分には、アフガニスタン特産といえるラピス・ラズリが5つ象嵌されています。ラピスは、下から鼓型、菱型、比較的大きな山型、そして最も上部には二羽の鳥の目に象嵌されていて、スプーンの頂には樹あるいは花のようなモチーフが施されています。ねじられ模様の銀の柄を含め、柄の上部の銀、そしてラピスの濃紺が、小ぶりのスプーンに清楚な気品を漂わせています。スプーンのサイズは、アフガニスタンの人々がチャイハーネ(お茶の店)などでお茶を飲むときの、小さなガラス製カップに合わせ、生活のなかで用いられるサイズとなっています。
中央アジアでは「鳥」のモチーフは広く用いられ、現世と精神世界を繫ぐ魂と結びついていますし、また、吉報の使者と結びついています。山にいる鳥、そして中央の樹、あるいは、花は、天と地を結ぶ「命の樹」のモチーフのようにも見なせます。
高品質な濃紺のラピスを銀のスプーンに象嵌したスプーンは、同じ中東のイランやトルコなどでも出会ったことはなく、ラピスの産地、アフガニスタン特有の、珍しい貴重なスプーンといえます。1970年代半ば、あるいは、それ以前の伝統的で、平穏であったカブール、アフガニスタンを語る、文化の小さな遺産とすら思われます。
スプーンの裏には、首都のKABULと彫られ、続いてAFCと続きます。AFCCの意味は不明ですが、当時の国名Afghanistan Republic(正式にはRepublic of Afghanistan)の最初と最後のアルファベットを、バザールの職人が記したのかとも推測されます。スプーンの材質は銀で、正確な純度は不明です。しかし、本品は、平穏な時代のアフガニスタンで製作され、ラピスを象嵌した凝った銀のスプーンのため、材質の銀も、ある程度の質を維持していると思われます。銀とラピス・ラズリの色合いの、入手困難な小ぶりスプーンをお楽しみいただければと思います。ただ、経年のため銀細工の表面が黒ずんでいる部分があります。
なお、当方が旅行中の場合は、送付が少し遅れます。よろしくお願いしたします。
長さ:約9.5㌢、鳥の口先から口先まで:約17㍉、スプーンの幅:約16㍉、 重さ:それぞれ約8.5㌘
国...海外
種別...置物・人形・工芸品
| 商品の状態 | やや傷や汚れあり |
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